夜の店を経営するには、様々な法律を知っておかなければならない。少しでも違反をしてしまうと、ただちに営業停止にされてしまうからだ。
今回はナイトビジネスの風営法について紹介していこう。

キャバクラなどのナイトビジネスは“風営法”という法律で規制されている

夜のお店というのは、風営法によって規制されているんだ。
風営法というのは、正式には風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律と呼ばれている。これでは長いから、略して風営法と呼ばれているんだ。
風営法には目的があって、それは少年少女の健全な育成に害を及ぼさないようにというものだ。酒は未成年は飲むことができないし、夜の店というのはいかがわしいイメージがある。どちらも少年少女が成長するには害があるといっても過言ではないだろう。

この風営法はキャバクラやクラブみたいなまさに夜の店、って感じのものだけではなく、小学生でもよく行くようなゲームセンターにも当てはまる。ゲームセンターは子供は6時以降に居ちゃいけないってよく言われているけど、これは風営法によるものなんだ。
他にも、飲食店には未成年にタバコや酒を進めないようにというものも制定されている。皆が普段過ごしている店にも、風営法が対象になっているから、意外と身近な存在なんだぜ。

『風俗営業 1号許可』とは

風俗営業 1号許可というのは、客に接待をする店が取らなければならない許可のことだ。
キャバクラやクラブでは、店員が客を接待して楽しんでもらうというものとなっている。これを行うには、この風俗営業 1号許可が必要となるんだ。
接待といえば、キャバクラとかの夜の店以外にも、料亭などでも行われているよな。もちろん料亭とかも、この風俗営業 1号許可を取得しているから接待を行っているんだ。
1号という名前がついているけど、2号とか3号とかがあるから、これには1号とついているんだ。1号が社交飲食店を対象にしていて、2号が低照度飲食店を対象にしているんだ。
でも最近、風俗営業２号営業が、１号営業に法改正で変わったんだ。さっき1号が社交飲食店を対象にしているといったけど、社交飲食店は元々2号営業だったんだ。
以前の風営法では、1号はキャバレーを対象としていた。でも今では社交飲食店も対象になっているから、定義が広がったといえるだろう。

『深夜酒類提供飲食店』とは

深夜酒類提供飲食店というのは、深夜0時から日が出るまでの時間に酒を販売する飲食店のことを指している。
深夜0時以降に酒を出すには、深夜酒類提供飲食店営業届というものを提出するのが決まりになっているんだ。これが出されて認可されていないと、深夜0時以降に酒を出すことはできない。
この届は、すべての店が提出できるわけじゃない。提出するにも色々な条件がある。たとえば、
・客室の床面積が9.5㎡以上であること
・営業所内の照度を20ルクス以下としないこと
などだ。
他にも場所的要件などもあるから、それを満たしていないと認可されないようになっている。

風営法違反にはさまざまな種類がある

風営法を破ると当然違反となるんだけど、その違反には様々な種類があるんだ。ここでは一部を紹介していくよ。

18歳未満の入店

まずは18歳未満の入店だ。
これは結構多いトラブルで、店側が知っていて入店させた場合と、知らないで入店させた場合がある。
風俗営業の店は当然18歳未満を入店させてはならない決まりになっている。店側で働くのもNGだ。
これを破った場合は、1年以下の懲役もしくは100万円の罰金となってしまうんだ。

無許可での営業

これは最も多い違反と言われている。
名前の通り、許可を取らずにキャバクラなどを営業しているんだ。結構ニュースでも、無許可で営業していたキャバクラなどが取り上げられていることもあるよな。
無許可で営業している店の特徴としては、料金が異常に高い・安かったり、ホームページが存在しなかったりなどがある。料金が相場から大きく外れているのは、儲けられるうちにさっさと儲けて見つかったらすぐに店をたたむ、という目論見などがあるからだ。
無許可で営業していたら、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金となる。

深夜酒類提供飲食店営業届を出していない

キャバクラを営業するには、深夜酒類提供飲食店営業届が必要なんだけど、これを届けていないと当然罰せられてしまう。
でもこの場合はいきなり罰せられるわけじゃなくて、まずは警告だけされることもあるみたいだ。警告されたら、営業届を出すしかない。それでも無視していたら、罰せられてしまう。
処罰は50万円以下の罰金となっている。

夜のお店へ入店する前に風営法の区分が何になるのか確認しよう

夜の店に行くときは、あらかじめ風営法の区分が何になっているのかを確認しておこう。
区別するには色々な方法がある。
たとえば店長に聞くこと。店を任されている立場だから、区分がどうなっているのかを知っている可能性は高い。
もし知らなかったら、入り口のドアに貼ってあるシールを見てみるといい。
そのシールに1号と書かれていれば、風俗営業1号ということだから、見ただけでわかるようになっているんだ。
シールが貼られていなかったり、書かれていない場合は深夜酒類提供飲食店である可能性が高いということだ。
もし風営法違反の店に通ってしまった場合は、気づいた段階で通わないようにした方がいいね。知っていながら通い続けていると、トラブルに巻き込まれることもあるから、気づいたらその店には行かないようにしよう！